※以下、ネタバレを含みます。
待望の第2巻です。
今回も強烈な個性を持った人物が登場します。
それが犬童兄弟の兄、寅太。
もとは大病院で外科医をしていたが何を思ったのか10年ほど前にこっち側(裏社会)に入ったという経歴を持つ。
寅太の腕は確からしく財界や著名人、裏社会の大物が手術を受けに来るがダレでもいいわけではない
「彼自身がこの世界に生きる価値があると認めた人間だけ」手術するそうな…。
天才医師である辰次いわく
「究極の善人ですよ。自分のしていることが正しいと、一点の曇りなく信じる事のできる男です」
これは怖い。本当に怖い。自分の行いに迷いなく信じ切ることができる人なんてそうはいません。というか狂気じみている。
それを裏付けるかのようなまさかの展開が綴られています。
そして暴力団幹部の甲斐。
彼もまたこの巻では犬童兄弟の世話になります。
そこには彼の見ることのなかった一面、人間としての彼の輪郭が見えてきます。
もう1つのエピソードでは、犬童兄弟が「本物」であることがわかるエピソードになってます。
犬童兄弟にゆかりのある人物を登場させ、人物としての厚みを持たせていく物語の展開は、まだ話数が少ないにもかかわらず登場人物への感情移入をしっかり根付かせることに成功していますし、犬童兄弟を上回る人物が実は兄で、しかも狂気じみていることもまさかの展開ですわ。いやはや、キャスティングが面白いというか手堅くて舌を巻きますねw すごいマンガですわw